消化器の病気について

消化器系には、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸といった消化管だけでなく、肝臓・胆のう・膵臓などの臓器も含まれます。これらの臓器は消化・吸収・代謝という生命維持に欠かせない働きを担っています。
胆のうや膵臓の病気は、初期には症状が出にくく、症状が現れた時には進行していることも少なくありません。特に膵臓は体の奥深くにあるため「隠れた臓器」とも呼ばれ、早期発見が難しいとされています。
うえはらクリニックでは、腹部エコー検査などを用いて、胆のう・膵臓疾患を含む幅広い消化器疾患の診断と治療を行っています。
胆のうの病気
胆石症
胆のうや胆管に結石ができる病気で、日本人にとっては身近な疾患です。無症状で経過する場合もありますが、石が胆のうの出口に詰まると激しい痛みを引き起こします。
胆のう炎
胆石により胆のうの出口が塞がれ、胆のうに炎症が起こる病気です。右上腹部の持続的な痛みに加え、発熱、悪寒、黄疸などが現れます。胆石症の方の一定の割合で発症し、緊急治療が必要になることがあります。
胆のうポリープ
胆のうにできるポリープで、健診のエコー検査で偶然発見されることが多い疾患です。多くは良性のポリープですが、がん化することもあり慎重な経過観察が必要です。
膵臓の病気
急性膵炎
膵臓に急激な炎症が起こる病気で、上腹部の激烈な痛みや、背中に突き抜けるような痛みが特徴的です。軽症から重症まで幅があり、重症例では命に関わることもあります。
慢性膵炎
長期間にわたり膵臓に炎症が続き、膵臓が徐々に硬くなって機能が低下していく病気です。一度破壊された膵臓の組織を元に戻すことは困難であるため、早期診断と進行予防が重要です。
膵臓がん
早期発見が困難で、予後が厳しいがんの一つです。初期には症状がほとんどなく、症状が出た時には進行していることが多いため、糖尿病や慢性膵炎、肥満体型といったリスク要因を持つ方は定期的な検査が重要です。
このような方はご相談ください
- 食後の上腹部痛がある
- 背中に突き抜ける腹痛がある
- 脂っこいものを食べると調子が悪い
- 黄疸がある
- 急激な体重減少がある
- 健診で胆のう・膵臓の異常を指摘された
胆のう・膵臓疾患の検査と診断
血液検査
肝機能や膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)、腫瘍マーカーを測定し、炎症の程度や臓器の機能を評価します。
腹部エコー検査
胆石、胆のうポリープ、胆のう壁の肥厚、膵臓の腫大やのう胞などを確認できる簡便で有用な検査です。
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
内視鏡を用いて胆管や膵管を直接造影する検査で、診断だけでなく、胆管結石の除去などの治療も可能です。専門性が高く入院が必要な検査のため、必要時は連携病院で実施します。
胆のう・膵臓疾患の治療
保存的治療
無症状の胆石や小さな胆のうポリープは、定期的な経過観察を行う場合があります。症状がある場合は適切な治療により対症療法を行います。
内視鏡的治療
一部の結石は内視鏡的に除去できます。また、膵臓がんや胆管がんによって狭くなった胆管にステントを留置するために内視鏡を用いる場合があります。
外科的治療
胆石症で症状を繰り返す場合や大きな胆のうポリープ、膵臓腫瘍などは手術適応となります。腹腔鏡手術により、体への負担を最小限に抑えた治療が可能です。連携医療機関と協力し、最適なタイミングでの手術を検討します。
日常生活での予防と注意点
食生活の改善
- 脂肪分の多い食事を控える
- 規則正しい食事時間を守る
- 暴飲暴食を避ける
- 節酒または禁酒する
生活習慣の改善
- 適正体重の維持
- 定期的な運動
- 禁煙
- ストレス管理
消化器の病気でお悩みの方へ
胆のうや膵臓の病気は、症状が出にくく見過ごされがちですが、突然激しい症状で発症することもあります。また、膵臓がんのように早期発見が困難な疾患もあるため、リスクの高い方は定期的な検査が重要です。
うえはらクリニックでは、腹部エコー検査を中心とした検査により、胆のう・膵臓疾患の早期発見に努め、適切な治療につなげています。
「みぞおちや背中の痛みが続く」「健診で異常を指摘された」「家族に胆石や膵臓の病気の方がいる」という方は、どうぞお早めにご相談ください。消化器専門医として、的確な診断と適切な治療により、皆さんの健康をサポートいたします。